人材育成トレーナーの太田章代です
このブログでは、研修・講演2,000回以上、延べ5万人の受講者と関わってきた経験をもとに、人材育成に役立つ情報をお届けしています。
先日、訪問先で、4年前に私が新入社員研修を担当したTさんという男性社員に、偶然お会いしました。
4年前は、高卒で入社したばかりの18歳。今は22歳の4年目社員です。
今年は結婚もされ、すっかりたくましくなった姿に、時の流れを感じました。
上司の退職で、初めて「教える立場」に
Tさんは、3人で構成される新しい部署に所属しています。ところが、5月に上司が退職。今ではTさんと2年目の男性社員の2人だけで仕事をしています。
突然、頼れる上司がいなくなり、「自分が頑張らなければ」と、後輩を育てながら自分の仕事にも取り組んでいるTさん。
しかし、初めて「教える立場」になってみると、思うようにはいきません。
「言ったことをやってくれない」「伝えたつもりなのに、伝わっていない」「どう教えたらいいのかわからない」そんな悩みが増えてきたそうです。
自分のことよりも、後輩の成長を考える22歳
そこで、いろいろ話を聞いていると、私はあることに驚きました。
Tさんの口から出てくるのは、「自分の教え方が悪いのかもしれない」「〇〇君を育てるためには、どうしたらいいのだろう」という言葉ばかり。
自分のことよりも、後輩の成長を考えているのです。
社会人経験が長い方でも、「部下のできが悪い」「何で覚えられないんだろう」と、部下を否定的に捉えてしまうことがあります。
それなのに、まだ22歳。自分の仕事だけでも精一杯のはずのTさんが、「どうすれば後輩が成長できるか」と考えている。
私は、Tさんの成長が嬉しくなり、涙が出そうになるのをこらえながら「後輩を育ててくれて、ありがとうございます」とお礼を言いました。
教える悩みは「相手を成長させたい」から生まれる
教える立場になると、思い通りにならないことが増えます。
でも、その悩みは「相手を成長させたい」と思っているからこそ生まれるものなのかもしれません。
4年前、私の前で研修を受けていた18歳の新入社員が、今では誰かを育てる側になっている。
人の成長に関わる仕事をしている私にとって、こんなに嬉しい再会はありません。
Tさんがこの経験を糧に、さらに成長されていくのが楽しみです。
まとめ
上司の退職で初めて教える立場になった22歳のTさんは、思うようにいかない中でも、後輩を責めるのではなく「どうすれば後輩が成長できるか」を考えていました。
教える立場の悩みは、相手を成長させたいという思いがあるからこそ生まれるものなのかもしれません。4年前の新入社員が誰かを育てる側になっていることに、人の成長に関わる仕事の喜びを感じた再会でした。


