人材育成トレーナーの太田章代です
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THE21オンラインに、組織開発・人財育成コンサルタントの田島ヒロミさんの著書『昭和型のマネジメントは本当にもう通用しないのか』からの抜粋記事が掲載されていました。
参考記事:『昭和型のマネジメントは本当にもう通用しないのか』からの抜粋記事(THE21オンライン)
紹介されていたのは、田島さんが外資系企業でマネジメントをしていたころの出来事です。
会議室が満室で、ビル1階のカフェで面談
人事面談の時期、会議室が予約でいっぱいだったため、ある男性マネージャーが、会社の入っているビルの1階にあるカフェで女性の部下と面談をしました。
ところが面談後、その女性が社内通報制度で「セクハラを受けた」と報告。会社はその後、人事面談でカフェを使うことを禁止したそうです。
問題はカフェだったのだろうか
これを読んで、私は「問題はカフェだったのだろうか?」と考えました。
問われていたのは面談の場所ではなく、そこに至るまでの時間だったのではないか。男性マネージャーと女性の部下との間に、どのような関係性があったのかが気になりました。
「つもり」は相手のところまで届かない
そして、もう一つ気になったのが、男性マネージャーの「そんなつもりではなかった」という言葉です。
これは、私が「叱り方」の研修をするときにも、よく出てくる言葉です。「そんな強く言ったつもりはない」「指導のつもりだった」「冗談のつもりだった」……「つもり」が大活躍します。
でも、困ったことに、「つもり」は相手のところまで届きません。
こちらが思っていることと、受け取った相手が感じていることが違うことが多くあります。
もちろん、相手の感じ方だけですべてを判断するのではなく、「実際に何があったのか」を具体的に確認することは大切です。
そのうえで、コミュニケーションでは、「自分はどういうつもりだったのか」だけでなく、「相手にはどう届いたのか」を考えることが大切なのだと思います。
飲み会や社員旅行で育まれていた信頼関係
田島さんは、昭和の職場では、飲み会や社員旅行などを通じて、本音が語れる信頼関係が育まれていたと振り返っています。一方で、今はコンプライアンスを気にするあまり、部下と距離を保つことが多くなっているとも書かれていました。
確かに、私たちの頃は、飲み会や社員旅行など、仕事以外で話す機会が今より多くありました。
当時は、それが信頼関係をつくる時間だなんて考えていませんでした。でも、よくよく考えてみると、飲み会の後、上司と話しやすくなったり、仕事では見えなかった人柄がわかって、親近感がわいたりしたものです。
もちろん、昔と同じようなコミュニケーションを今の職場にそのまま持ち込む必要はありません。
ただ、距離感が難しい現代だからこそ、上司が意識して部下と話す時間をつくり、日頃から信頼関係を育てておくことは、これまで以上に大切なのではないでしょうか。
「そんなつもりじゃなかった」。その「つもり」、相手にはどう届いているでしょうか?
面談する場所の話ではなく、日頃の関係の話として、私の中に残った記事でした。
まとめ
カフェでの面談がセクハラ通報につながった出来事で問われていたのは、場所ではなく、そこに至るまでの上司と部下の関係性だったのかもしれません。
「つもり」は相手には届かないからこそ、「相手にはどう届いたのか」を考えることが大切です。距離感が難しい今だからこそ、上司が意識して部下と話す時間をつくり、日頃から信頼関係を育てておくことが求められています。


