人材育成トレーナーの太田章代です
このブログでは、研修・講演2,000回以上、延べ5万人の受講者と関わってきた経験をもとに、人材育成に役立つ情報をお届けしています。
ダイヤモンド・オンラインに、DiamondWEEKLY編集室の大根田康介氏による「『若手がポロポロやめる職場』のあまりに皮肉な共通点」という記事が掲載されていました。
参考記事:ダイヤモンド・オンライン「『若手がポロポロやめる職場』のあまりに皮肉な共通点」
私が最初に気になったのは、直近3年以内に社員が入社した企業のうち、56%で入社半年以内の早期離職が起きていたということです。
人手不足の中、お金も時間もかけてやっと採用できた人材が早期に辞めているのですから、組織や人事担当者にとってはたまったものではありません。
約7割の企業が離職や定着に課題を感じている
この調査は、エンが運営する「人事のミカタ」が人事担当者303人を対象に行ったものです。
約7割の企業が、入社した人の離職や定着に課題を感じていました。
私が25年前、求人誌の営業をしていたときに経営者や人事の方々から伺っていたお悩みも同じでしたので、人の離職や定着の課題は昔から同じのようです。
早期離職の要因で最も多い「仕事内容のミスマッチ」
早期離職の要因として最も多かったのは、「仕事内容のミスマッチ」で57%。
「仕事のミスマッチ」というと「思ったより仕事がきつかった」というイメージがあるかもしれません。
しかし、記事では、このミスマッチには「思っていたほど仕事をさせてもらえない」という、いわば逆向きのミスマッチも含まれているのではないかと指摘しています。
面談の回数を増やすだけでは定着につながらない
この課題に対して企業側も、何も対策をしていないわけではありません。直属の上司との定期面談や、人事によるフォローアップ面談など、さまざまな取り組みを行っています。
それでも、半分を超える企業で、入社半年以内に辞める人が出ている。それは、なぜでしょうか。
考えてみると、面談の回数を増やすだけでは、定着につながらないのかもしれません。
記事では、面談で「最近どう?」「無理していない?」「困ったことはない?」と聞くだけで終わっていないか。「次にどんな仕事をしたいのか」「今の仕事が将来どこにつながるのか」まで話す必要があるとしています。
「大丈夫です」で終わる面談と、未来につながる対話
私も研修で面談の練習をすると、よくこんな場面に出会います。
上司が「何か困ったことはない?」と聞くと、部下役は「大丈夫です」と答える。そこで会話が終わってしまうのです。
でも、「大丈夫です」は、本当に困っていないという意味とは限りません。
この記事から、上司は「困りごとを聞く」だけではなく、「これからどうなりたいのか」「今の仕事で何を身につけたいのか」といった、未来につながる対話が必要なのだと感じました。
まとめ
直近3年以内に社員が入社した企業のうち56%で入社半年以内の早期離職が起きており、その要因で最も多いのは「仕事内容のミスマッチ」でした。
企業は面談などの対策をしていますが、回数を増やして困りごとを聞くだけでは定着につながらないのかもしれません。上司には、部下が「これからどうなりたいのか」を一緒に考える、未来につながる対話が求められています。


